雪はお好きですか?
こんばんは、にほんごまるです。
今日の天気予報では「東京でも雪がちらつく程度」との予報でしたが、
夕方、オフィスから出ると神保町が一面、銀色の雪景色でした。
意外にも積もりましたね。
みなさん、雪に何か思い出はありますか?
私は、雪といえば、ある思い出があります。
そう、あれは雪山キャンプで遭った辛い思い出。まだ30代だった頃。
休みになるたびに、ひとり雪山に入り、そこでテントを張る。そのテントの中で食事やら読書やら執筆やらをするという、悪趣味に興じていた。
私はテントの外で唸りを上げる吹雪を聴きながら、ひとりでウイスキーをちびちびやっていた。
酒が進むうちに、私は尿意を催した。
吹雪がおさまるのを少し待ってから、私はテントから抜け出し、闇夜に光り輝くさらさらの雪の上をザックザックと二、三歩進んだところでずぼんのチャックを下ろした。
暗闇の中、月明かりと同じような色(さらに言うと、呑んでいたウイスキーとも同じ色)の小便をした。
用を足したとき特有のブルブルっとした震えとともにズボンのチャックを上げた。
私はテントに戻ろうと振り返ると、やけに吹雪が強まっていて、二、三歩先のテントが見えなくなっていた。
吹雪が強まったせいで、テントから歩いた足跡もすっかり消えていた。
私は落ち着いて来た道を辿ってテントのある方向へ歩いたが、二、三歩先にあるはずのテントがなかった。
私は高鳴る動悸を沈め、右に行くか左に行くか考えた。風向きからして、歩みが左にそれた可能性が高いとみて、私は右に方向転換して進んでみた。
あれ?ない、ないぞ。私はパニックになった。
目の前1m先も吹雪で見通せない中、私はテントを手探りで探すも、手は冷たい雪をかきわけるだけで、テントに触れることはなかった。
私は吹雪の中、近くにあるはずのテントに戻れず、遭難した。
小便でテントから出ただけで遭難するとは、雪山恐るべし。
私は結局、吹雪がおさまるまでの約2、3時間もの間、吹雪の中をテントを探して彷徨った。
吹雪がおさまると、私のテントははるか数百メートル先にあった。
さらに足元を見ると、断崖絶壁の淵にいたことにはぞっとした。
という思い出です。あれ以来、私は雪山に入っていません。
皆さんも東京の町中で遭難しないよう、お気をつけくださいね。
以上、にほんごまるでした。
コメント