プロローグ
最近、ニュースでミシェル騎手の記事を読みました。
私は、競馬や騎手については、門外漢で、まったくの無知ですが、ミシェル騎手に関して色々調べてみると、とてもひたむきで応援したくなる印象を受けますね。
好感度抜群で、立ち位置的な意味も含めてそのイメージは、NHK連ドラ「まっさん」のエリー役だったシャーロットのよう。
でも、外国人が日本の競馬界で活動していくのは、色々と大変そうですよね。野球やサッカーのようなメジャー競技でもないし、相撲のように親方部屋があるわけでもないし。
それでも日本が大好きだから日本で騎手活動をしたい、というミシェルさん。それはもはや彼女の「夢」なんだとか。
そもそも、外国人が日本で騎手になるって、可能なのだろうか。もしできるとしたら、どんな条件が必要となるのだろう?
ということで今回は、ミシェルさんを通して、外国人騎手とその日本語教育についてフォーカスしてみます。
ミシェル騎手って誰?
ミシェルさんは、フランス出身で、職業は騎手(ジョッキー)。
本名は、ミカエル・ミシェル(Mickaëlle Michel)。2020年4月現在、24歳の女性です。
2019年8月から2020年3月まで日本で騎乗し、「今後の活動も日本を舞台にしていきたい」と日本を活動の拠点とする意思を表明。
日本に恋したの。
日本が肌に合ったのだろう。日本人としては、来日する外国人が日本を好きになってくれるのは本当に嬉しいですね。サッカーのヴィッセル神戸所属のイニエスタが日本愛を示してくれるのも嬉しいかぎりです。
美しすぎる騎手。ずっと日本にいてほしい。
どうやら、彼女の代名詞は「美しすぎる騎手」「日本に恋した美ジョッキー」で認知されているようです。
実際のミシェルさんはこんな感じ↓
インスタの写真を見るに、とてもかわいいですね。小柄(158cm)で細身なのも日本人ウケがいい要因でしょう。
日本が大好きで、リスペクトを示してくれるミシェルさんのような外国人には、ぜひ日本で本格的に活動してもらい、そのすてきな笑顔をたくさん見せてほしいものです。
では、ミシェルさんが騎乗の舞台として日本に居着くにはどうすればよいのかを見ていきましょう。
外国人騎手のミシェルさんが日本を拠点に騎乗するには
外国人のための特別な騎手免許ってあるの?
中央競馬も地方競馬も、外国人騎手のために、通常の騎手免許試験とは別に、短期騎手免許を年間に最大3か月交付しているようです。
ちなみに、中央競馬と地方競馬ってそもそも何?って思うかもしれませんね。私もそこからでした。要は運営母体が異なるようで、中央競馬は国、地方競馬は自治体が運営元となります。
日本大好き → JRA騎手免許取得に挑戦!
ミシェルさんが「日本に恋した」昨年度は、地方競馬での短期騎手免許で活動していました。地方競馬の短期免許は、中央競馬の短期免許よりも要件が甘いようで、地方競馬ではなんとか騎乗のチャンスを得て、そこで力を発揮し多くの勝利を収めました。さすが美ジョッキー!
ただ、残念ながらミシェルさんの戦績では、中央競馬の短期免許を取得するには及びません。
それでも日本を拠点に乗馬したいわ。
それは困った、ミシェルさん。そうなると、残る道は、ただひとつ。
JRAの騎手免許試験に合格すること。
わたし頑張る。だって日本に恋したんだもの。
そんなこんなで、ミシェルさんは2020年秋頃にJRAの騎手免許試験を受験予定らしいです。
でも、JRAの騎手免許試験って、外国人でもさくっと合格できるものなのだろうか・・・。
ミシェルさんの日本語への挑戦のはじまり
筆記試験は英語でも受験可能です。
英語ね、ああよかったわ。騎乗の知識なら十分あるから合格できるわ。
ただし、口頭試問はすべて日本語です。内容は競馬関係法規や一般常識です。
・・・。が、がん、ば、るわ・・・、日本語。
ミシェルさんは明るくひたむきな性格のように見受けられるので、きっと日本語での口頭試験のための日本語学習も前向きにチャレンジすることでしょう。
JRA騎手免許試験に合格した外国人は?
JRAの騎手免許試験に合格したのは、これまでフランス人のクリストフ・ルメールと、イタリア人のミルコ・デムーロだけです。
しかも、その二人は10年以上、短期免許で日本での騎乗を繰り返してきた人たちなので、ミシェルさんとくらべると、日本や日本語についての知識は深いでしょう。
そう考えると、ミシェルさんがあと半年ほどで合格するためには、よほど試験準備を頑張らなければいけなくなります。その準備で一番肝となるのが、「日本語」学習でしょう。
効果的な日本語教育とは
ミシェルさんの日本語に必要なのは、口頭能力です。なぜなら、日本語での試験は、面接での口頭試問だからです。そして、その口頭試験の内容は、多かれ少なかれ競馬に関する内容でしょう。
そう考えると、以下の学習内容が望ましいと考えられます。
- 日本語能力試験N3相当の「話す」「聞く」能力
- 質問を受け、的確に回答する反復練習
- 「一般的に使われる日本語」と「競馬の日本語」の融合
ということで、ミシェルさんのための日本語教育は、日本語と他の専門領域の日本語や知識をいかにアウフヘーベン(異なるものを組み合わせて、より高次元に押し上げること)させるか、がポイントになります。
エピローグ
ミシェルさんには是非、騎手免許試験に合格してほしいですね。もしミシェルさんが本当に「夢」を叶えたら、それだけで多くの在留外国人や在外日本人に勇気を与えることになると思います。
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